今回のシュツットガルトへの旅の目的は、実は観光ばかりではありませんでした。
私にとっては娘のような若い友人Eちゃんと彼女のフィアンセに会うために出かけました。
Eちゃんは、6年前の2012年にUCLの大学院で経営学を勉強するために日本からロンドンにやって来ました。
我が家に下宿して一年間よく頑張り、優秀な成績で修士課程終了、その後はシュツットガルトに本社を置くグローバル企業であるBOSCHに入社。3年間の東京勤務を経て、去年の夏からシュツットガルト本社で働いています。
丘の上からシュツットガルトの街を一望して。
若いカップルは、シュツットガルトの中心部から電車で30分ほど郊外の住宅地にある、モダンなマンションに暮らしていました。
まるでモデルルームのようなスタイリッシュで清潔な空間が印象的です。
久しぶりの邂逅は、Eちゃんのフィアンセの故郷であるイタリアはシシリー産の白ワインでの乾杯から始まりました。
ラベルが素敵なこのワインは、フルーティでさわやかな口あたり。
二人で作ってくれたおうちご飯は、野菜たっぷりのサラダを中心にしたアンティパスト(前菜)の数々。
このあとメインには、皮がパリッとしたドイツ名物の大きなソーセージを焼いてくれました。
さて、シュツットガルトはボッシュのみならず、ドイツが世界に誇る自動車産業の名門であるポルシェ、ベンツ、ダイムラーなどが本社を置いていることでも有名です。
そのうちのひとつであるポルシェの博物館に案内してもらいました。
空に突き刺さるかのようなポルシェのオブジェが斬新。
今年は創業70年にあたる上に、この日はポルシェがルマン24時間耐久レースに出場していたので、正面玄関前はお祭り騒ぎとなっており、仮設会場でのコンサートはじめ、屋台のお店やビールバー、アイスクリームバーなどもたくさん出ていました。
館内にはこのようにポルシェがずらり。ここでしか見られない幻の名車などもあり、車好きには垂涎の的。
ポルシェの歴史や、スピードや性能についてのポルシェの挑戦も知ることができます。
車にちっとも興味のない私でさえ、次第にポルシェって素敵、一台欲しいわぁあ、という気持ちになってくるから不思議です。もちろん無理だけど!
こちらは2020年発売予定のポルシェのモデル。まだ市場には出ていません。
Eちゃんと。
もうひとつ興味がないといえばサッカー。今年がワールドカップの年で、世の中が大騒ぎしていることさえ忘れそうになっていた私。
しかしここドイツではそれは許されない!
ビアハウスの広大な敷地には巨大なスクリーンが設置され、ビール片手にこの日の対メキシコ戦を応援する満員のドイツ人で熱気むんむん。(結果はドイツの負けだったけど)
Eちゃんの説明によれば、ドイツ戦を見ていなかったりしたら翌日の仕事にも差し支える、つまりドイツ人とうまく仕事をしていきたかったらサッカーの話題は絶対はずせないと、こういうことらしいです。
下は、シュツットガルト名物のパン、ソフトプレッツェルがやはり郷土料理のソーセージサラダWurstsalatの上に載った一品。ドレッシングは酸味が強くてさっぱりしています。ビールとの相性は抜群。
Eちゃんのフィアンセのイタリア人男性は、聡明で、思慮深く、誠実な人柄の好青年でした。Eちゃんが素晴らしい人生のパートナーを得て幸せそうに暮らしているのを見て、私ことロンドンの母も一安心です。
若い二人の益々の活躍と末永い幸せを心から祈ります。